頼みの北米市場がピークアウト。好調スバルは大丈夫か

「ビジネスモデルが崩れないようにする」(吉永社長)

 2017年3月期の業績予想を下方修正した富士重工業。営業利益は前期比3割超落ち込む。販売台数は米国を中心に伸びるが、円高やタカタ製エアバッグの品質問題関連費用が重荷になる。  一方で、世界販売は前回公表値比1万2700台増の106万2400台に上方修正。屋台骨の米国で同1万8500台増の66万1700台と全体をけん引する。米国で10月までに59カ月連続で前年の販売台数を上回る好調ぶりが続いているが、市場自体は成長が鈍化傾向にある。  吉永泰之社長は「(米市場の)全需はピークアウトしたと思うが、スバル車は車そのものが評価されており全需に支えられて販売を伸ばしてきたわけではない。生産増強する中で従来のビジネスモデルが崩れないよう(生産、販売戦略の)かじ取りが大事だ」と話す。  「大手と同じような車をつくっても勝てない」(吉永社長)。販売好調の背景には軽自動車事業から撤退するなど事業の選択と集中を図るとともに水平対向エンジンと4輪駆動の両技術、さらにはアイサイトの投入で他社にはない商品づくりに成功したことがある。  ただ、初めて世界販売が100万台を突破するが、その後の持続的な成長に向けた道のりは容易ではない。販売をけん引する北米はスバル車の売れ筋であるスポーツ多目的車(SUV)が人気を集め、自動車各社との競争が激化。富士重がリードしてきた運転支援技術を巡っては大手も経営資源を集中させ、アイサイトのような機能を持つ車を投入している。  こうした環境下でスバル車の存在感を一段と高めるために開発されたのが新しい共通車台だ。2025年までの利用を想定して作られており、ほぼ全ての車種に利用することで従来車の全面改良はもちろん、自動運転車、電動車両など次世代車の開発を効率化できる。  開発資源を有効活用し、他社とは違った魅力を持つ車が作りやすくなる。新型インプレッサは顧客にどう受け入れられるか。その動向は次世代スバル車の方向性を左右する試金石となる。

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