Airbnbなど「民泊」に高まる期待と不安―空き家有効活用も治安懸念

外国人観光客の急増に伴い宿泊施設不足

 マンションの空き室などを有料で貸し出すサービス「民泊」が注目を浴びている。米国の仲介サイト「Airbnb(エアービーアンドビー)」が人気の“火付け役”となり日本でも登録物件がこの1年で3倍以上に増加。現在は少なくとも1万件を超えているという。空き室の清掃代行など関連するビジネスもにぎわっている。  民泊は旅館業法に抵触する恐れがあり、法律的にグレーなまま広がってきた。今は国家戦略特区法に基づき、旅館業法の適用を受けない形で解禁する動きが進んでいる。10月には大阪府議会で滞在期間や自治体の立ち入り調査権限などを定めた条例が可決された。東京都大田区でも条例制定に動いている。  政府が民泊を後押しする背景には外国人観光客の急増に伴う宿泊施設の不足がある。全国約500万戸の賃貸・売却用の空き家を有効活用するチャンスにもなる。  法律的な問題がクリアになれば事業者の動きも活発化しそうだ。大京穴吹不動産(東京都渋谷区)は沖縄県でマンションの空き室を利用したサービス「旅家(たびいえ)」を手がける。現在はオーナーとサブリース契約を交わす形で1カ月以上の滞在を条件に貸している。沖縄でも民泊が解禁されれば滞在期間の柔軟性が増すと同社は期待している。  ただし、一般的にはマンションの居住者にとって空き室に不特定多数の旅行者が出入りするのは好ましい状況ではない。生活習慣を巡るトラブルや治安の悪化にもつながる懸念もある。管理規約を改定し貸し出しを禁止する管理組合も増えるなど課題も残っている。 (文=斎藤正人)

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