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【今週のリケジョ】顧客の業務課題をITで解決

SCSK株式会社 利光 愛未衣さん
**プログラミングの知識生かす
 SCSKの利光愛未衣さん(27)は、米セールスフォース・ドットコムの各種IT製品の導入支援に携わる。同製品を組み込んだ業務支援システムの開発から導入支援までを行っている。企業の業務課題をITで解決するため、日々奮闘している。

 もともと理系の勉強が好きでした。特に遺伝子工学に興味を持ち、九州工業大学情報工学部生命情報工学科を選びました。分子生物学を専攻し、研究室では脳科学を学びました。生物の仕組みを解明して人々の生活に役立つシステムを開発することが研究テーマ。決して得意ではありませんでしたが、この時に身につけたプログラミングの知識などが今の仕事に生かせていると思います。

顧客の「当たり前」を理解する


 3年前から今の部署に所属しています。単純にITを組み合わせて情報システムを構築するだけでは、業務効率化や営業強化といった顧客企業の抱える課題を解決できません。顧客の業界の慣習など「当たり前」を理解することが必要です。そのために各業界の知識を勉強することも怠りません。

 数年前に、ITで新しいビジネスを創出することを狙った社内コンテストに先輩と出場しました。いくつか出したアイデアのうち、勤怠予定を社外からも閲覧できる仕組みが採用され、現在、社内で利用されています。仕事とは直接関係ありませんが、モチベーションにつながる出来事でした。

週末はガラス工房へ


 将来は幅広くITの知識を持ち、特定の技術に偏らずに顧客企業の課題を解決できるようになるのが理想です。

 2017年4月から週末にガラス工房に通っています。初めは難しくてうまく形にできませんでした。今は満足できる作品を完成させられるようになりました。平日の疲れをリフレッシュする大切な時間です。
 

(文=松沢紗枝、写真=北山哲也)
日刊工業新聞2018年7月16日
葭本隆太
葭本隆太 Yoshimoto Ryuta デジタルメディア局DX編集部 ニュースイッチ編集長
顧客にとっては、業界の慣習などを理解した上でシステムを組み立ててくれる利充さんのような人にこそ提案してほしいと思うものですよね。

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