SDGs・ハイレベル政治フォーラム、欧州主導で今日開幕。廃プラ議論再燃

日本でも持続可能な消費と生産を議論するエシカルサミットを開催(右が小池都知事)

 国連の「持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム」が9日、米ニューヨークで始まる。各国政府の代表が年1回、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた課題を話し合う場だ。今回は「持続可能な消費と生産」が注目の議題となっている。資源の無駄遣いや有害物の排出をなくそうと欧州が議論を主導する分野だが、日本企業の取り組みも活発だ。  ハイレベル政治フォーラムはSDGsの17の目標別に進捗(しんちょく)と課題を共有し、政治側から達成を支援する提言を発信する。2016年から開かれており、17年は日本政府が国内の取り組みを発表した。  今回の会期は18日まで。議題の一つである目標12「持続可能な消費と生産」は資源循環、食品廃棄の半減など広範な課題があるが、関心が高いのが廃棄プラスチック問題だ。  微小なプラスチックゴミが魚や貝に蓄積され、海の生態系を壊していると国際社会が警戒を強めている。欧州連合(EU)は海への廃プラの流出をなくそうと、再利用できないプラスチックを規制する。  6月の主要7カ国首脳会議(G7)では欧州が主導し、海洋ゴミ問題が取り上げられた。ハイレベル政治フォーラムでもプラスチックをめぐる議論が再燃しそうだ。  日本でも持続可能な消費と生産を議論する「エシカルサミット」(日本エシカル推進協議会主催)が4日、都内で開幕した。環境、生産者の人権、地域社会に配慮して作られた商品の購入が「エシカル(倫理的)消費」。持続可能な消費と通じ、企業の調達活動にも当てはまる。  講演した三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長は経営者の経験を踏まえ「エシカルの意識を持った事業は利益も増えている」と語った。東京都の小池百合子知事も「エシカルを都政のキーワードにしたい」と決意表明した。  企業も積極的だ。楽天はエシカル商品を扱う専用サイトを開設した。電子商取引モール「楽天市場」の知名度を生かし、持続可能な消費を広げる。イオンは23年までに、生息数を管理できたウナギを店頭で売る持続可能な調達の仕組みを整える。また2日にはイオン、花王、キリンなど7社・団体が適切に管理された森林資源の利用を拡大すると宣言した。  資源が枯渇すると企業は原材料が手に入りづらくなり、生産に支障が出る。資源を適切に管理した持続可能な消費・生産が経営を持続可能にする。

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