住友電工が大型蓄電池にチタン系材料、コスト半減でNASのライバルに?
住友電気工業は2018年度にも、電解液にチタン系材料を採用した新型の大型蓄電池「レドックスフロー(RF)電池」を市場投入する。従来の主材料である希少金属のバナジウムを使わず、性能は同等のまま電池コストを現在の2分の1程度に抑えられる。材料やセル構造などの改良を重ねて20年度に1キロワット時当たりのコストで3万円以下を目指し、大型蓄電池で先行するナトリウム硫黄(NAS)電池などと競う。
住友電気工業はチタン系を含む複数の電解液材料の選定を終え、大阪製作所(大阪市此花区)で実用サイズのコンテナ型蓄電池を使った実証実験に入った。1年程度の実証期間を経て18年度の市場投入を目指す。
大型蓄電池は、発電量の変動が大きく送電網に負荷がかかる再生可能エネルギーの貯蔵用などで市場拡大が見込める。国の20年度の余剰電力貯蔵用電池の開発目標は、1キロワット時当たり2万円以下。
住友電工はさらに技術改良を重ねて、RF電池のコストを国の目標に近づけ、1キロワット時当たり4万円程度とされるNAS電池に対抗する。
これまで商用化に向けた課題を克服するため、コンテナ型による省スペース化やセル改良による高出力化を実現しており、コスト低減が最後の課題となっていた。
新型RF電池の投入で、集光型太陽電池、エネルギー管理システムなどを含む新エネルギー分野の20年度売上高目標1000億円の達成に弾みを付ける。
住友電気工業はチタン系を含む複数の電解液材料の選定を終え、大阪製作所(大阪市此花区)で実用サイズのコンテナ型蓄電池を使った実証実験に入った。1年程度の実証期間を経て18年度の市場投入を目指す。
大型蓄電池は、発電量の変動が大きく送電網に負荷がかかる再生可能エネルギーの貯蔵用などで市場拡大が見込める。国の20年度の余剰電力貯蔵用電池の開発目標は、1キロワット時当たり2万円以下。
住友電工はさらに技術改良を重ねて、RF電池のコストを国の目標に近づけ、1キロワット時当たり4万円程度とされるNAS電池に対抗する。
これまで商用化に向けた課題を克服するため、コンテナ型による省スペース化やセル改良による高出力化を実現しており、コスト低減が最後の課題となっていた。
新型RF電池の投入で、集光型太陽電池、エネルギー管理システムなどを含む新エネルギー分野の20年度売上高目標1000億円の達成に弾みを付ける。
日刊工業新聞2017年7月10日