中国ロボット大国へ、オンラインの技術者教育が盛り上がってる!
机器人在線CEOに聞く「5年後には優秀な企業のみが生き残る」
2015年5月に中国政府が発表した「中国製造2025」の中で最重要産業の1つとして位置付けられているロボット産業は、現在中国で目覚ましい発展を遂げている。またネット新媒体を活用した新興勢力が力をつけている今、オンライン上で産業用ロボットなどの購入ができるオンラインショッピングモール「IMRobotics.com」が注目を浴びている。同サイトを運営する机器人在線CEOの俞俊承氏に中国ロボット業界の今後を聞いた。
-中国の産業用ロボット分野をどう見ていますか?
「私は、中国ABBで産業用ロボットのナショナルセールスマネージャーを務め、「机器人在線」の前身となるロボットの販売代理店を立ち上げるなど、中国でのロボット業界に関しては長い経験があります。中国では、国土の広さと人口の多さに比べ、ロボットを扱える人材が足りていません」
「日本ではロボット産業の成長とともにロボットを扱える人材も増加し、各地に人材を置くことができているイメージがありますが、中国でのロボット産業の成長はあまりに急激でした。そのため、産業用ロボットの需要に対して人材の教育が追い付いていません。その上、中国の国土の広さからも、十分に人材を配置することは困難です。そういった事情から、このようなオンラインビジネスが中国で重要視されています」
「現在中国製造2025に基づきロボット産業の強化がすすんでいますが、最終的にはロボットを扱える人材がどれだけいるかが問題になってきます。5年後のロボット業界の姿は、かつての工作機械業界の流れをたどるでしょう。多くの中国メーカーが淘汰され、優秀な企業のみが生き残り、より高度な技術をもった人材が必要になります。だから今教育ビジネスの強化が必要だとかんがえます」
-現在の中国のロボット産業における人材教育の現状を教えてください。
「現在中国には約2000を超えるロボット技術学校があり、それぞれの学校でロボットを購入して実践的な教育をはじめています。しかし、現状すべての専門学校に質の高い教材、教師が揃っているとは言えず、取得できる資格も整備されていません」
「そこで政府と連携して、標準化されたロボット人材の育成を目指します。ロボット人材に関する国家資格を設定し、そのカリキュラムに基づいたロボット技術学校で、即戦力の人材を育てると同時に、中国ロボット教育全体のレベルアップのために、教師に対しての教育もオンラインで行っていきます。そして就職先も我々のIMRobotics.com上で見つけることができるように整備を進めています」
「現状、我々のビジネスの中で最も収益をあげているのは産業用ロボットや設備の販売ですが、それはどこの会社でもできることです。教育の分野に足を踏み入れることで、他の企業からリードし、マネのできない存在になろうとしています」
―今後、中国において日本企業はどのような立ち位置になると思いますか?
「日本企業は変わらずに重要な位置を占めているとおもいます。現在も、ロボットを構成する機械要素の核心部分はほぼ全部日本製です」
「5年後は中国メーカーのロボットが爆発的に増えると思いますが、いくらロボット本体は中国で生産できても部品まではできません。ヨーロッパのロボットメーカーで採用されているのも、日本製です。今後も機械要素の核心部分を担っているのは日本製品。今後もそうであろうと考えています」
(聞き手=蓮見明里)
-中国の産業用ロボット分野をどう見ていますか?
「私は、中国ABBで産業用ロボットのナショナルセールスマネージャーを務め、「机器人在線」の前身となるロボットの販売代理店を立ち上げるなど、中国でのロボット業界に関しては長い経験があります。中国では、国土の広さと人口の多さに比べ、ロボットを扱える人材が足りていません」
「日本ではロボット産業の成長とともにロボットを扱える人材も増加し、各地に人材を置くことができているイメージがありますが、中国でのロボット産業の成長はあまりに急激でした。そのため、産業用ロボットの需要に対して人材の教育が追い付いていません。その上、中国の国土の広さからも、十分に人材を配置することは困難です。そういった事情から、このようなオンラインビジネスが中国で重要視されています」
「現在中国製造2025に基づきロボット産業の強化がすすんでいますが、最終的にはロボットを扱える人材がどれだけいるかが問題になってきます。5年後のロボット業界の姿は、かつての工作機械業界の流れをたどるでしょう。多くの中国メーカーが淘汰され、優秀な企業のみが生き残り、より高度な技術をもった人材が必要になります。だから今教育ビジネスの強化が必要だとかんがえます」
-現在の中国のロボット産業における人材教育の現状を教えてください。
「現在中国には約2000を超えるロボット技術学校があり、それぞれの学校でロボットを購入して実践的な教育をはじめています。しかし、現状すべての専門学校に質の高い教材、教師が揃っているとは言えず、取得できる資格も整備されていません」
「そこで政府と連携して、標準化されたロボット人材の育成を目指します。ロボット人材に関する国家資格を設定し、そのカリキュラムに基づいたロボット技術学校で、即戦力の人材を育てると同時に、中国ロボット教育全体のレベルアップのために、教師に対しての教育もオンラインで行っていきます。そして就職先も我々のIMRobotics.com上で見つけることができるように整備を進めています」
「現状、我々のビジネスの中で最も収益をあげているのは産業用ロボットや設備の販売ですが、それはどこの会社でもできることです。教育の分野に足を踏み入れることで、他の企業からリードし、マネのできない存在になろうとしています」
―今後、中国において日本企業はどのような立ち位置になると思いますか?
「日本企業は変わらずに重要な位置を占めているとおもいます。現在も、ロボットを構成する機械要素の核心部分はほぼ全部日本製です」
「5年後は中国メーカーのロボットが爆発的に増えると思いますが、いくらロボット本体は中国で生産できても部品まではできません。ヨーロッパのロボットメーカーで採用されているのも、日本製です。今後も機械要素の核心部分を担っているのは日本製品。今後もそうであろうと考えています」
(聞き手=蓮見明里)
日刊工業新聞社「機械設計7月号」より