主要素材、生産の回復続く
3月は粗鋼、アルミ圧延品など7品目が前年同月比プラスに
金属や化学品など主要素材の生産が回復を続けている。3月の主要素材8品目の生産量は、17カ月ぶりに国内生産が増加に転じたエチレンをはじめ、粗鋼や伸銅品、アルミニウム圧延品など7品目が前年同月比で増えた。自動車関連の需要増に加え、2020年の東京五輪・パラリンピック関連の建設需要が追い風となっている。
粗鋼生産量は2カ月ぶりに前年同月比プラスに転じた。2月は前年がうるう年だった影響で微減だったため、実質的に4カ月連続のプラスと言える。日本鉄鋼連盟の進藤孝生会長(新日鉄住金社長)は、建設分野で「東京五輪関連の案件が(夏場以降の繁忙期に向けて)着実に動きだした」ことなどから、17年度の粗鋼生産量はさらに増えると予想する。
アルミ圧延品の生産は板類、押出類ともに5カ月連続で前年同月を上回った。缶材用は期末の在庫調整もあり減少したが、車向けや東京五輪関連の建設需要が下支えした。車関連が主力のアルミ二次合金・地金も5カ月連続のプラスだった。
伸銅品生産は車や半導体関連の需要が伸び、直近では10年10月以来の高水準。半導体向けが多い銅条の輸出は同33・8%増の7009トンとなり、統計開始以来最高だった。
セメント生産量は7カ月ぶりに前年同月を下回ったが、減少幅はわずか。足元の国内販売は堅調で、生産の増加基調が続くと考えられる。4月は大型連休を前に在庫を積み増す動きが続く可能性が高く、生産にもプラスの影響を及ぼしそうだ。
紙・板紙生産量は同2・5%増えた。段ボール原紙を中心とする産業用の板紙は同3・4%増で4カ月連続の増加。板紙は「最大用途の加工食品向けに加え、自動車生産の回復で機械部品の荷動きが活発になっている」(日本製紙連合会)。
エチレン生産の前年同月比増は、前年にプラント1基の定期修理があったのが主要因。誘導品のうち、特にフィルムや包装材料、産業用途の国内出荷が引っ張った。
粗鋼生産量は2カ月ぶりに前年同月比プラスに転じた。2月は前年がうるう年だった影響で微減だったため、実質的に4カ月連続のプラスと言える。日本鉄鋼連盟の進藤孝生会長(新日鉄住金社長)は、建設分野で「東京五輪関連の案件が(夏場以降の繁忙期に向けて)着実に動きだした」ことなどから、17年度の粗鋼生産量はさらに増えると予想する。
アルミ圧延品の生産は板類、押出類ともに5カ月連続で前年同月を上回った。缶材用は期末の在庫調整もあり減少したが、車向けや東京五輪関連の建設需要が下支えした。車関連が主力のアルミ二次合金・地金も5カ月連続のプラスだった。
伸銅品生産は車や半導体関連の需要が伸び、直近では10年10月以来の高水準。半導体向けが多い銅条の輸出は同33・8%増の7009トンとなり、統計開始以来最高だった。
セメント生産量は7カ月ぶりに前年同月を下回ったが、減少幅はわずか。足元の国内販売は堅調で、生産の増加基調が続くと考えられる。4月は大型連休を前に在庫を積み増す動きが続く可能性が高く、生産にもプラスの影響を及ぼしそうだ。
紙・板紙生産量は同2・5%増えた。段ボール原紙を中心とする産業用の板紙は同3・4%増で4カ月連続の増加。板紙は「最大用途の加工食品向けに加え、自動車生産の回復で機械部品の荷動きが活発になっている」(日本製紙連合会)。
エチレン生産の前年同月比増は、前年にプラント1基の定期修理があったのが主要因。誘導品のうち、特にフィルムや包装材料、産業用途の国内出荷が引っ張った。
日刊工業新聞 2017年5月2日