線虫は人間より豊かな味や香りを堪能している!?

右の鼻の穴で塩化物イオン、左の鼻の穴でナトリウムイオンを感じとる

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味をしめた線虫たち(東大提供)
 線虫は右の鼻の穴で塩化物イオン、左の鼻の穴でナトリウムイオンを感じとる―。線虫は神経細胞の配線が明らかになっている生物だ。鼻の左右の味覚神経に塩分を与えると前進や方向転換など動きを変えて昔エサを見つけた環境に移動する。

 塩分のある環境でエサにありついたことのある線虫は、右の鼻の穴で以前の塩素濃度の方向に向かい、左の鼻の穴でナトリウムの濃い方向に移動する。

 エサがあった方向に向かいつつ、塩分が濃すぎて困る環境は避ける。東京大学の飯野雄一教授は「左右の神経の刺激をバランスして良い環境でエサを探す」と説明する。「線虫は人間が感じない物質も感じ取る。我々よりも豊かな味や香りを堪能しているかも」。

日刊工業新聞2017年4月28日

COMMENT

小寺貴之
編集局科学技術部
記者

線虫は微量成分を嗅ぎ分けて、尿から癌を見つけるくらいなので、何を探させたら面白いかいろいろ考えてしまいます。毒物だと線虫が弱るかもしれないので、環境ホルモンやパンダの発情ホルモン、外来生物や菌由来の化学物質などが挙がります。そこで、左右の神経のどちらに作用しているか、また他のとの組み合わせなどを設計できれば、目標物質の有無だけでなく、適正濃度など簡単な計測機能も持たせられるかもしれません。

キーワード
線虫 ナトリウム 塩分

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