松谷化学工業（兵庫県伊丹市、松谷晴世社長、０７２・７７１・２００１）は名城大学や香川大学などと共同で、甘味度が砂糖の７割程度の希少糖「プシコース」に抗肥満作用があることをマウスを用いた実験で確認した。プシコースには食後の血糖上昇抑制や内臓脂肪蓄積抑制といった作用がすでに認められており、今回の実験ではグルコースの処理能力を示す耐糖能や内臓脂肪蓄積の改善作用を示した。

　実験ではマウスに高ショ糖・高脂肪の食事を与え、同時に濃度５％の「Ｄ―プシコース」溶液を８週間投与した。同じ期間、水を自由飲水下で与えたマウスと比較したところ、Ｄプシコースを投与したマウスに体重増加の抑制のほか、血糖値やインスリン濃度、内臓脂肪量の低下が認められた。
　成果は２３日に山口県下関市で開かれる「肝臓と糖尿病・代謝研究会」で発表された。
（日刊工業新聞2015年05月22日 科学技術・大学面一部修正）

松谷化学と香川大、希少糖に寿命延長効果を確認
　松谷化学工業（兵庫県伊丹市、松谷晴世社長、０７２・７７１・２０１０）は、香川大学などと共同で希少糖「Ｄ―アロース」に関する線虫を用いた実験を実施、平均２０％の寿命延長効果があることを確認した。

　体長１ミリメートルほどの線虫「Ｃエレガンス」を用いて、Ｄ―アロースを含む液体培地で２０度Ｃで培養し、一日おきに観察して生死を判定。その結果、平均寿命が２２・９日と、大腸菌のみの培地で培養したものの１９・４日より寿命延長した。研究結果は、アンチエイジング効果や糖尿病など、生活習慣病対策に役立てる考え。