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マツダが先進安全技術を推し始めた! 

17年度中に全車種に標準装備へ
マツダが先進安全技術を推し始めた! 

先進安全技術のメディア向け体験会での衝突被害軽減ブレーキの体験場面

 マツダは自動車の安心・安全性の向上に関する取り組みを加速する。2017年度中に先進安全技術をほぼ全車種に標準装備するほか、消費者向けに安全性能を体験できる機会も設ける。ユーザーの安全・安心につながる運転性能を訴求し、販売拡大につなげる。

 「人が正しく認知、判断、操作でき、安全・安心に運転できる環境を整える」。藤原清志取締役専務執行役員は、自社の安全性能に関する取り組みをこう説明する。良好な視界や操縦安定性を伴う基本構造に加え、人間が認知しにくい車外状態については最新の安全技術を使うことで安全運転を支える考えだ。

 マツダは、運転者への認知や衝突回避などを支援する先進安全技術「アイ・アクティブセンス」を持つ。このうち、衝突被害軽減ブレーキや側方・後方からの接近車両の検知など4技術を、12年度以降に発売した現行モデルの内、「デミオ」と「アクセラ」、「アテンザ」、「CX―3」、「CX―5」に17年度中に標準搭載する。

 また、販売店での先進安全技術の体験会も17年度中に全国で開催する。実際の試乗による衝突回避支援などの体験を通じて、自社の安全性能に対する理解を深めてもらうことが目的。

 マツダが本社主体で安全技術の体験会を開くのは初めて。過去には販売会社が主導して開催していた。しかし、歩行者を模擬したターゲットの仕様に各社でばらつきがあったほか、安全確保の理由などで現在は実施していない。
日刊工業新聞2017年4月14日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
マツダのブランドを高めた「スカイアクティブ」は走りやエンジン性能などにフォーカスが当たっていた。「アイサイト」で安全と走りを両立させブランド力を高めているスバル。昨年は国内販売がやや振るわなかったマツダ。安全技術の搭載は当然の流れだが、マツダのブランドイメージとうまく重なり合うかどうか。ユーザー層を広げたいという思いもあるのだろう。

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