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開園135年。今、上野動物園が最先端の動物医療センターになっている!

来園者が診療手術室内を見ることができる。赤ちゃんパンダに期待
開園135年。今、上野動物園が最先端の動物医療センターになっている!

動物医療センターの回復室は外から一部見学することができる

 恩賜上野動物園の人気者、雄パンダのリーリーと雌パンダのシンシン。いま、2012年以来の赤ちゃんパンダ誕生が期待されている。

 同動物園にはパンダをはじめ、ゾウやトラ、ゴリラやエゾジカなど380種、2617点(16年3月末時点)の動物がいる。3月20日には開園135年を迎えた。
ジャイアントパンダのシンシン

 開園以来、動物の健康状態のケアに力を入れている。

 現在、その取り組みの核となっているのは最先端の医療施設「動物医療センター」だ。動物の治療や、死亡原因を特定する解剖、検疫を行っている。

 老朽化した動物病院と検疫施設を集約・高度化し、16年4月に建てられた。建設費は約6億5000万円。診療手術室やレントゲンCT室、検疫室、回復室、検査室など最新設備をそろえた。

 診療手術室には発光ダイオード(LED)製の自然光に近い無影灯を導入しており、獣医が手術しやすい。来園者が屋外から診療手術室内を見ることも可能だ。

 環境にも配慮している。建物屋上には容量20キロワットの太陽電池を設置して動物医療センター内で使う電力の一部をまかなう。近隣への動物の臭いの配慮も徹底し、光触媒による脱臭装置も屋上で稼働する。

 同動物園は、国内外から年間390万人が来園する人気スポット。動物をもっと理解してもらおうと、16年4月からは日・英・中・韓の4言語による園内ガイドサービスを提供し、来園者サービスの向上にも努めている。
                 

日刊工業新聞2017年3月31日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
これまで上野動物園は大学時代に1度行ったきり。旭山動物園などとまた違った都会らしい施設を目指して欲しい。

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