三菱ふそう、小型エンジンの単独開発復活

フィアットとの共同開発を解消。19年以降、量販車に搭載

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財務体質改善により、小型エンジン開発を再開する(現行の小型トラック「キャンター」)
 三菱ふそうトラック・バスは小型ディーゼルエンジンについて、イタリア・フィアットとの共同開発を解消し、単独開発に切り替える。2019年の小型トラック改良に合わせて、自社製エンジンを搭載する。小型トラックは三菱ふそうの最量販車種。06年の共同開発時と比べ財務体質が改善したため、開発を再開する。

 三菱ふそうが独ダイムラーの傘下に入った05年以降、日本の開発体制は縮小傾向にあった。開発再開でダイムラー・グループでの存在感も高まりそうだ。

 開発するのは、三菱ふそうが過去に自社開発した既存の排気量約3000ccのディーゼルエンジンを改良。19年に日本で強化される排出ガス規制に対応する。フィアットと共同開発した現行エンジンと比べ、メンテナンス性能を高めるなど商品力も向上する。

 三菱ふそうのトラック生産台数は年間約15万台。このうち小型トラックは同約10万台を占め、ダイムラー・グループ全体でも最大規模の販売台数を誇る。

 現行エンジンはフィアットの技術をベースに10年に開発し、投資負担を大幅に抑えた。共同開発の開始当時は三菱ふそうが再建途上にあり、数百億円ともいわれるエンジン開発費用を捻出するのが難しかった。

 ディーゼルエンジンの開発をめぐっては、10年に大型エンジンをダイムラーと共通化し、単独開発から撤退した。中型エンジンも共通化を検討しているが、17年内に投入する次期中型トラックでは現行の自社製エンジンを改良して搭載する方針だ。

日刊工業新聞2017年2月23日

COMMENT

トラックの心臓部とも言えるエンジン開発の縮小は、日本の技術力の低下やエンジニアの士気への影響が懸念されていた。単独開発の再開は三菱ふそうがグループで求められる役割の拡大にもつながりそうだ。 (日刊工業新聞第一産業部・西沢亮)

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