小型で精密、2つの回転軸を一体化した球状歯車機構
【動画あり】山形大などが開発。自動車のミラーやカメラに提案へ
山形大学大学院理工学研究科の多田隈理一郎准教授とNECエンベデッドプロダクツ(東京都港区)は共同で、2方向に回転できる球状歯車機構を開発した。回転機構を二つ組み合わせると回転中心がずれたり、装置が大型化したりしてしまう。二つの回転軸を一体化でき、小型軽量化につながる。自動車のミラーやカメラなどに提案。1―2年での実用化を目指す。
球の表面に同心円状に歯車を刻んだ内核歯車と球の内側に歯車を刻んだ外殻歯車を組み合わせた。内核と外殻をそれぞれ小さな歯車でかみ合わせて力を伝達する。歯車は滑らないため、摩擦で力を伝える機構に比べて精密に動かせる。また力の損失も少ない。
この球状歯車機構にカメラを搭載した試作機を開発した。カメラが首振り角54度の範囲で自由に動くことを確認した。原理的には270度の可動域を設計できる。
球の表面に同心円状に歯車を刻んだ内核歯車と球の内側に歯車を刻んだ外殻歯車を組み合わせた。内核と外殻をそれぞれ小さな歯車でかみ合わせて力を伝達する。歯車は滑らないため、摩擦で力を伝える機構に比べて精密に動かせる。また力の損失も少ない。
この球状歯車機構にカメラを搭載した試作機を開発した。カメラが首振り角54度の範囲で自由に動くことを確認した。原理的には270度の可動域を設計できる。
2016年10月28日