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「鉄道」比率が4割のJR九州、上場後も攻めの経営を貫けるか

今日東証デビュー。車両開発でも反転攻勢、非鉄道事業との相乗効果狙う
「鉄道」比率が4割のJR九州、上場後も攻めの経営を貫けるか

22年度には博多と長崎を結ぶ西九州ルートの開業を予定している九州新幹線


青柳俊彦社長インタビュー


 ―株式上場で何が変わりますか。
 「100%持ち株会社から解放され、独自の判断でスピーディーかつ大胆な経営決定ができる。その分、お客さまに対する責任も増える。今後もグループとして発展したい」

 ―不採算路線についての考えは。
 「ネットワーク維持のため最大限の努力をしていきたい。だが路線の使命が終われば廃線という検討もせざるを得ないため“絶対”という言葉は使わない。現段階では効率化のための積極的な廃線は念頭にない」

 ―福岡市の中心部から離れた六本松地区でも住宅型老人ホームと分譲マンションを開発しました。今後、鉄道沿線以外での開発は加速しますか。
 「基本は沿線がセオリーだが六本松は好評を博している。17年夏の開業に向けて、しっかり楽しい町づくりを推進したい。この成功をきっかけに、その他の地域でもチャンスがあれば進出したい」


専門家はこう見る「将来は時価総額でJR西に迫る」


西日本シティTT証券チーフアナリスト・松本義一郎氏
 JR九州の上場に関して新規で株を始めたいという個人からの問い合わせが多い。投資家は配当と優待に注目する。優待はJR西日本と同程度かと思われたが、かなり評価できる内容で驚いた。九州の個人投資家の支持や長期保有への期待を込めた内容だと捉えている。将来は時価総額でJR西日本に迫るだろう。

九州経済調査協会主任研究員・大谷友男氏
 攻めの姿勢を社風に持つ会社だ。完全民営化で経営における自由度と機動性が高まり、ビジネスチャンスを得やすい。厳しい経営基盤とされる3島会社で上場にこぎつけたのには、すさまじい経営努力があったと思う。鉄道事業の車両開発など反転攻勢に出ようという姿勢がある。

(文=西部・増重直樹)
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
もともと豊富な観光資源に、自動車や半導体など産業基盤も充実。地理的にもアジアに目を向けやすく成長のポテンシャルは相当大きい。

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