ソニーの熊本工場が完全復旧。窮地を救ったのはあの会社だった!
ルネサスが東日本大震災の経験をアドバイス。下期からフル生産へ
熊本地震で被災したソニーの熊本工場が完全復旧した。被災直後には「熊本からの撤退も頭によぎった」(ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの上田康弘社長)ほどの被害を受けたが、9月末に出荷ベースで震災前の水準に回復。今下期中にはフル生産をはじめ、生産量を現状の月産7万枚から同7万3000枚へ引き上げる見込みだ。事業継続計画(BCP)も見直し、さらに短期で復旧できる強靱(きょうじん)な体制で生産強化に挑む。
熊本工場はデジタルカメラや監視カメラ向け画像センサーを製造。4月16日の本震で同社の熊本テクノロジーセンター(TEC)は壁の崩落や天井の搬送装置が落下、ウエハー表面の処理に使う拡散炉の破損など、大きな被害を受けた。「建屋がこれほど被災するとは想定せず、どうしていいか思わず立ちすくんだ」(上田社長)。
窮地を救ったのは、同業他社であるルネサスエレクトロニクスだ。震災から3日後、近隣にあるルネサスの川尻工場(熊本市南区)を訪問。東日本大震災で被災した同社那珂工場(茨城県ひたちなか市)の復旧ノウハウを聞くためだった。
川尻工場と那珂工場の合同会議で、ルネサスの担当者は那珂工場の被災時を振り返りつつ、震災後に想定される状況や復旧に必要なものなどをアドバイス。その帰り道、上田社長は「これなら復旧できる」と確信した。
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窮地を救ったのは、同業他社であるルネサスエレクトロニクスだ。震災から3日後、近隣にあるルネサスの川尻工場(熊本市南区)を訪問。東日本大震災で被災した同社那珂工場(茨城県ひたちなか市)の復旧ノウハウを聞くためだった。
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