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国内最大1000億パラメーター規模…パナソニックHDが自社専用の生成AI基盤開発へ

パナソニックホールディングス(HD)は2日、人工知能(AI)開発のストックマーク(東京都港区)と共同で、国内最大規模の自社専用大規模言語モデル(LLM)の開発を始めたと発表した。ストックマークのLLMは、AIが事実に反する回答を述べる現象を抑制できる特徴を持つ。パナソニックHDはこのLLMに自社の製品や技術に関するデータを学習させつつ、小型化・高速化する。今秋以降の実用化を目指す。

パナソニックHDのLLMイメージ

開発するLLMは、端末でAIを動かす「エッジAI」や、オンプレミス(自社保有)で使う見込み。パナソニックHDテクノロジー本部デジタル・AI技術センターの九津見洋所長は「工場で熟練者がやっている作業をAIで補完できる」と活用例を説明する。まずは社内向けに展開し、将来は製品などへの展開も検討する。

LLMは大量のデータと深層学習技術で構築する言語モデル。生成AIの基盤になる。企業向けのLLMは70億―130億パラメーターのモデルを採用することが一般的だが、今回は1000億パラメーター規模で開発し回答の精度を高める。


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日刊工業新聞 2024年7月3日

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