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造形3.5倍高速化…データ・デザインが投入した面照射型「卓上3Dプリンター」の性能

造形3.5倍高速化…データ・デザインが投入した面照射型「卓上3Dプリンター」の性能

米フォームラブズ製の卓上3Dプリンター「Form4」

データ・デザイン(名古屋市中区、岡村隆徳社長)は、前モデルと比べ全材料平均で約3・5倍の高速造形が可能な3次元(3D)プリンターを18日発売した。従来モデルは一点でのレーザー照射により造形する光造形(SLA)方式だったが、今回は液晶表示装置(LCD)での面照射造形により高速造形を実現した。最大造形速度は高速硬化用樹脂材料の使用時で毎時100ミリメートル。高速造形に加え、造形エリアも30%拡大した。これにより試作だけでなく小ロット生産もできる。

3Dプリンターメーカーの米フォームラブズ(マサチューセッツ州)製の卓上3Dプリンター「Form4」を発売する。洗浄装置なども含めた価格は99万8000円(消費税抜き)から。生産機としての需要を新たに取り込み、発売後1年で200台の販売を目指す。

大きさは、幅398ミリ×奥行き367ミリ×高さ554ミリメートル、重量は18・3キログラム。造形エリアは幅200ミリ×奥行き125ミリ×高さ210ミリメートル。LCDのバックライトに60個の発光ダイオード(LED)を搭載し、LEDの高出力光を特殊なレンズを用いて均一に平行照射して造形する。また、新しいレジン自動供給システムにより、レジン充填時間も従来比5―10倍に高速化した。

データ・デザインは造形対象物の設計データの作り方や強度解析、サポート除去など幅広く提案する。金型を製作して射出成形で生産していた製品の3Dプリンター生産への置き換えを総合的に支援する。

日刊工業新聞 2024年4月18日

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