パナソニックHDが宇宙産業を狙う、超小型人工衛星を初実証
パナソニックホールディングス(HD)などは10センチ×10センチ×30センチメートルの超小型人工衛星を国際宇宙ステーション(ISS)から放出し、動作実証を行う実験を始めた。組み立てが容易な衛星として設計した人工衛星そのものの動作のほか、パナソニックグループ製の部品やモジュールが宇宙用途で利用できるかも検証し、将来は宇宙産業への部品提供を目指す。
九州工業大学と共同開発した超小型人工衛星「CURTIS」を約1年間運用する。パナソニックHDが超小型人工衛星の実証を行うのは初めて。衛星には円筒形リチウムイオン電池(LiB)や車載カメラなどグループ製の部品を搭載する。将来は多くのミッションが可能な大型の人工衛星への展開も進める計画。
衛星通信や地球観測などの宇宙応用技術の進化により、宇宙は重要なビジネスの場となっている。パナソニックグループは自社が保有する製品群を宇宙展開していく上で、宇宙空間での部品の信頼性や地上での評価試験などが十分に検証なされていないことが課題だった。
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日刊工業新聞 2024年4月17日