極寒な夜を越えて100℃以上の昼に耐えた…月面着陸「スリム」運用再開
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日、小型の月着陸実証機「SLIM(スリム)」の運用を再開したと発表した。25日夜に地上局との通信に成功。月は昼の状態で通信機器が高温になっているため、現在は短時間での運用を実施中。温度が下がった段階で月面の観測などを再開する予定だ。月が作られた過程などの解明につながる知見が得られることが期待される。
スリムは月に太陽光が当たらない夜となった2月上旬に運用を停止。極寒な夜を越え、100度C以上の昼に耐えた。月面は過酷な環境であり部品などが故障する可能性があったが、夜を乗り越えて通信機能を維持したまま運用再開できた。
日刊工業新聞 2024年2月27日