太陽光発電、キャンパス設置で国内最大級…宮崎大学が3800kW稼働
出光興産、ソーラーフロンティア(東京都千代田区、渡辺宏社長)、宮崎大学は15日、宮崎大の2キャンパスで合計出力3800キロワットの太陽光発電システムが稼働したと発表した。駐車場の駐車台数を減らすことなく敷地を有効活用したソーラーカーポート形態。キャンパス内に設置した太陽光発電としては、国内最大級という。これにより、年間約1400トンの二酸化炭素(CO2)排出量を削減でき、大学全体の排出量の約12%を削減する見通しだ。
同大の教育・工・農・地域資源創成の各学部がある木花キャンパス(宮崎市)の駐車場(649台)には出力1500キロワット、医学部のある清武キャンパス(宮崎市)の駐車場(943台)には同2300キロワットのソーラーカーポートを設置した。木花キャンパスの使用電力量の約23%、清武キャンパスの同約16%を供給。大学全体では約18%を供給できることになる。
両面受光型の太陽電池モジュールの採用によって太陽光だけでなく地面からの反射光でも発電するようにし、より多くの発電量を確保した。電気自動車(EV)への充電もできる蓄電システムを併設し、非常用電源としても活用できる。
宮崎大は温室効果ガスの総排出量を2030年度までに13年度比51%削減する目標を定める。再生可能エネルギーに関連する多くの研究を推進しており、太陽光発電ではほぼすべての国内メーカー製品をキャンパス内に設置し、発電性能の解析などを進めている。
日刊工業新聞 2024年02月16日