モータースポーツ起点に…トヨタが進める「もっといいクルマづくり」
強く、速く、より快適な車に―。トヨタ自動車は2024年も世界ラリー選手権(WRC)や世界耐久選手権(WEC)に参戦し、モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」を進める。レースやラリーなど過酷な条件で得た車のデータやノウハウを市販車の開発に生かす。徹底的に走り込むことで改良点を洗い出し、車の改善を続ける。
トヨタのモータースポーツチーム「トヨタガズーレーシング」は23年を好成績で終えた。WRCでは3シーズン連続で三つのタイトルを、WECでも5シーズン連続で二つのタイトルを獲得。19日に閉幕したWRCの日本大会「フォーラムエイト・ラリージャパン」では53万人を超える来場者が集まる中で1位、2位、3位、5位と上位を独占した。
車づくりについてWECのチーム代表でもある小林可夢偉ドライバーは「ドライバーの話をチームが素直に受け取ってくれる」と改善が進む背景を話す。車の性能や機能の向上が勝利を支え、さらに改善が進む好循環が生まれている。ガズーレーシングカンパニーの高橋智也プレジデントは「家庭的でありながらプロフェッショナルのチーム」であることが勝利のゆえんと語った。
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日刊工業新聞 2023年11月22日