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住宅用プレス部品の生産能力50%増強、宇都宮工業が11億円投資

住宅用プレス部品の生産能力50%増強、宇都宮工業が11億円投資

受注増で本社工場はフル生産が続く

宇都宮工業(愛知県豊川市、土井昌司社長)は、2024年6月に住宅部材のプレス部品の生産能力を50%増強する。本社工場を増床し、400トンプレス機などを導入。生活音を減衰する遮音材などを増産するとともに、新たにマシニングセンター(MC)も導入し、現在、グループ会社のユーティーケー工業(秋田市)で生産している大型の金型も手がける。投資額は11億円程度を見込む。

住宅の新設着工数は減少傾向にあるが、同社は供給先を拡大するなどして受注が増加している。遮音材のほか部材を固定する金物、天井部品などほぼ全製品が増産対象となる。

現本社工場は延べ床面積が5240平方メートル。400トンプレス機4台のほか150トンプレスやプレスブレーキ、レーザー加工機をそろえ一貫生産している。

増床分の延べ床面積は3890平方メートル。そのうち製造部分が2090平方メートル、倉庫分が500平方メートル、出荷エリアとして1300平方メートルをそれぞれ確保した。

新たに導入する400トンプレスは2台。作業員も新規で5人採用し、増産に備える。ユーティーケー工業で生産していた大型の金型は、使用する本社工場で生産することで物流コスト低減や製造期間の短縮を図る。

増床分の新工場棟は遮音材を採用し、エアコンは使わない予定。宇都宮工業の納入先である住宅関連各社がサプライチェーン(供給網)で二酸化炭素(CO2)排出量の削減を進める中、同社も太陽光発電設備を導入するとともに遮熱シートを採用し、工場の電力使用量を削減する構え。

日刊工業新聞 2023年11月20日

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