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油汚れ除去3倍速、小松マテーレが開発した新素材がスゴイ

油汚れ除去3倍速、小松マテーレが開発した新素材がスゴイ

小松マテーレの簡易洗濯機で検証。従来品(右)に比べ、ダントツオチール(左)の汚れが落ちる速度が速い

小松マテーレは従来の防汚加工技術に汚れ除去の速さの性能を追加した素材「ダントツオチール」を開発、発売した。撥水加工技術で水切れ性と耐久性を追求した「ダントツシリーズ」の新たなラインアップとして展開する。環境配慮型素材としてユニホーム分野を中心にスポーツやカジュアル衣料などにも展開する。初年度1億円、3年後に年間5億円の売り上げを目指す。

ダントツオチールは、汚れ除去速度に着目して開発した。洗浄度向上が必要で効率良く生地から汚れを浮かせられるかが技術的なポイントだった。そこで親水性、撥油性と相反する性能のバランス配合と、同社独自の改質技術を防汚加工に組み合わせて実現した。

結果、油汚れが同社従来品に比べ約3倍の汚れ除去速度を達成し、洗濯時間の短縮による節電効果、洗濯による生地の傷み軽減による長寿命化、さらに洗剤の濃度を半減しても汚れ除去性に同等の効果を得たため、洗剤の使用量削減が見込める。また、工業洗濯で50回後も高い汚れ除去性能を保持する耐久性も確認した。

同社は7月に初めてユニホーム素材をテーマにした自社展を開催し、ダントツオチールは来場者の注目を集めたという。今後はユニホーム販売などを手がけるグループ会社のインターリンク金沢(金沢市)と連携して相乗効果を生み出す。

日刊工業新聞 2023年月8月8日

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