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ニッカが年10万個販売へ、空間除菌できるLED電球の効果

ニッカが年10万個販売へ、空間除菌できるLED電球の効果

開発した除菌機能付きLED照明電球(ニッカ提供)

ニッカ(東京都板橋区、斎藤竜太郎社長)は、除菌機能付き発光ダイオード(LED)照明電球を7月に発売する。家庭で広く使われている直径26ミリメートルの口金のため、利用者は現在使われている電球を取り換えるだけで除菌効果を得られる。医療機関や介護施設など向けに販売する。消費税込みの価格は5500円。初年度1万個、将来は年10万個の販売を目指す。

開発した除菌機能付きLED照明電球は細菌に対する除菌機能を保持しつつ、人体に影響を与えない安全設計とした。2層基板の上部に殺菌用の紫外線LEDを、下部には照明用のLEDを配置し、内蔵の小型ファンで空気を上から取り込み、清浄な空気を下から排出する仕組み。

NPO法人に依頼した試験では、3000個の乳酸菌が20分後に704個、40分後に41個、1時間後に2個、2時間後にはゼロになり、除菌効果が証明されたという。

ニッカは印刷周辺機器・資材の総合メーカー。1月、紫外線技術を応用した特許を多数取得しているグループ会社の東通研を吸収合併した。新型コロナウイルス感染症拡大防止のために活用された紫外線ランプ技術を手軽かつ効果的に使いたいと考え、今回の開発につながった。

日刊工業新聞 2023年06月29日

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