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いまだに手書き…?伊藤忠が制服・教材など学用品販売をEC化

いまだに手書き…?伊藤忠が制服・教材など学用品販売をEC化

伊藤忠は学生服を中心に扱うECプラットフォームの商品を拡充する

伊藤忠商事は学校用品の電子商取引(EC)プラットフォーム(基盤)「学校生活」で扱う商品を拡充する。従来の学生服に加え、計算ドリルや書道用具といった教材の2024年度中の提供開始を目指す。申込書への手書き記入などが珍しくない学校用品の受発注や代金回収のデジタル化を促進し、学校関係者や保護者の作業負担の軽減ニーズに対応する。25年度入学生の新規会員を23年度比2倍の1万人に増やすことを計画する。

伊藤忠は20年8月に同プラットフォームを立ち上げ、学校と連携しながら販売代理店の出店を通じて学生服や上履きなどを提供してきた。足元では中学校・高校の合計14校、約5000人の生徒が会員となり、各校ごとのサイトに関係者だけがアクセスできるようにして販売している。

入学時にはシャツを含め生徒1人当たり10万円程度はかかる制服一式に加え、24年度中をめどに学習書や音楽の授業で使うリコーダー、書道用具など商品の拡充を図る。人手不足や過剰業務の軽減が課題の学校やデジタル化で後れをとる販売店に訴求するほか、保護者が24時間注文できる商品を広げて利便性を高める。

伊藤忠は学校関連商品の拡充を進めるとともに、同プラットフォームの仕組みを活用して、企業に職場用の制服を販売するサイトの運用も検討する。受託生産を中心に展開してきた制服事業のコスト競争が激しさを増す中、デジタル技術を組み合わせて、関係者の手続き効率化のニーズを取り込み、収益機会の創出を図る。

日刊工業新聞 2023年06月28日

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