半導体装置拡販へ、SCREENが保守サービス25%増員
SCREENホールディングス(HD)は半導体製造装置の保守サービス関連の人材を3年間で現状比約25%増員する。サービス拠点やエンジニアのトレーニング拠点の増設も検討する。台湾積体電路製造(TSMC)の熊本県進出やラピダス(東京都千代田区)の北海道での最先端工場建設など国内で半導体工場への投資が活発化しており、サービス体制を強化することで半導体製造装置の拡販につなげる。
半導体製造装置の改造や保守などを手がけるSCREEN SPEサービス(京都市右京区)が増員する。同社社員は協力会社などを含めて現在400人規模。今後3年間で新卒・中途採用を中心に、協力会社との契約数も増やして合計100人増員し、約500人体制とする。同社の売上高を2028年度までに現状比37%増の200億円に伸ばす。
サービス拠点の増設や再編も検討する。現在は国内12拠点だが、北陸や東京近郊など顧客が広域に広がる地域や、拠点のない北海道などが対象となる。
SCREEN SPEサービスは6月、約5億円を投じて熊本事業所(熊本県益城町)内にトレーニング拠点を開設した。パワー半導体の製造で一般的な200ミリメートルウエハー対応の半導体製造装置のメンテナンスなどに関わる国内でのトレーニング拠点の増設も検討する。
200ミリメートルウエハー対応装置は開発から20―30年近くが経過しているケースが多い。部品交換や改造、保守が年々難しくなっており「トレーニング拠点を整備する必要がある」(SCREEN SPEサービスの弓削俊哉社長)という。
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日刊工業新聞 2023年月6月27日