岐阜の駆動部品メーカーが23億円で米工場拡張、現地生産に一部切り替え
アサヒフォージ(岐阜県美濃市、朝日浩司社長)は、米ケンタッキー州でホイールハブベアリングを増産する。約23億円を投じて専用の第1工場棟(写真左)を約6割増床し、2024年2月に稼働する。当面の生産能力を1割高める。日本から輸出している一部を現地生産に切り替え、為替リスクも軽減する。21年9月に稼働したギア専用の第2工場棟(同右)と合わせ、売上高を23年3月期の約93億円から26年3月期に134億円に引き上げる。
両工場を運営するのは、生産子会社のアサヒ・ブルーグラス・フォージ・コーポレーション(ABF)。平屋で床面積6500平方メートルだった第1工場棟に、4100平方メートルを追加する。加圧能力3000トンの熱間プレス機、熱処理設備、工作機械などを追加する。好調な受注に対応。今後の電気自動車(EV)部品の受注増にも備える。
ギア専用の第2工場棟は床面積が約1万6900平方メートルで投資額は37億円。同社で米国初のトランスミッション用、ハイブリッド車(HV)用、電気自動車(EV)用のギアを生産する。
アサヒフォージは熱間・温間鍛造によるトランスミッションやクラッチ、ホイールハブベアリング、等速ジョイントなどの駆動系部品が主力。熱処理、機械加工を含めて一貫生産し、ベアリング部品や各種ギアも手がける。海外では米国に3工場、インドネシアに1工場を展開し、ABFは特に重要な拠点。増強で米国事業をさらに拡大する。
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日刊工業新聞 2023年月4月25日