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米ブルーヨンダーが供給網管理ソフトで日本攻勢、パナソニックグループの実績の生かし方

米ブルーヨンダーが供給網管理ソフトで日本攻勢、パナソニックグループの実績の生かし方

パナソニックグループではカメラパーツなどを扱う物流拠点でSCM改革が進む

パナソニックホールディングス(HD)傘下で供給網管理(SCM)ソフトウエア大手の米ブルーヨンダー(アリゾナ州)が日本事業で攻勢をかける。日本での売上高は開示していないものの、2024年度に22年度比3倍に拡大する計画。国内では従来、一部の製造業や流通などでの採用にとどまっていた。今後はパナソニックグループの現場改善事例をはじめとする実績を生かし、幅広い製造業や物流業で顧客の掘り起こしを加速する。

米ブルーヨンダー日本法人のブルーヨンダージャパン(東京都中央区)は、国内で売上高1000億円以上の製造、物流、小売業約600社をターゲットにSCMソフトの販売拡大を進める。顧客の導入をインド拠点で支援するなど、ブルーヨンダーのグローバル体制を日本市場の攻略に活用する。

ブルーヨンダーのSCM拡販のけん引役となるのはパナソニックグループでの改善実績だ。電子部品を手がけるパナソニックインダストリーで導入を計画。カメラパーツなどを扱う物流拠点ではSCMソフトの活用を視野に、現場のプロセス改善検証が進む。製造、物流、流通の一連のリードタイムを最適化して収益改善につなげる事例として社外にも示していく。

ブルーヨンダーは、生産から業務まで幅広く機器やソフトを手がけるパナソニックコネクトにとって戦略的な中核子会社。それだけに「現場作業者のレベルがもともと高い」(樋口泰行パナコネクト社長)日本市場でどこまで実績を伸ばせるかがカギとなる。

ブルーヨンダージャパンでは1月に渡辺大樹社長が就任。パナソニックグループで営業、経営企画、マネジメントを歴任したほか、欧米などに計20年間住んだ経験も生かす。

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日刊工業新聞 2023年04月05日

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