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受注で世界シェア1位、三菱重工が提供するガスタービンの性能

三菱重工業は2022年のガスタービン受注実績で、出力ベースの世界シェアが33%で1位だった。米マッコイ・パワー・レポートの市場調査で明らかになった。13年以降で1位は初。得意の大型に限ったシェアは49%だった。大型のJ形の最新モデル「JAC形=写真」が20台受注し、シェア1位達成に貢献した。

競合のシェアは独シーメンスが26%、米ゼネラル・エレクトリック(GE)が25%だった。大型に限るとシーメンスが30%、GEが21%だった。

J形は三菱重工のガスタービンで最大の出力の機種。単体出力は周波数60ヘルツ用は33万―45万キロワット級、50ヘルツ用は同44万―57万キロワット級。JAC形が22年に受注好調だったことで、J形の累計受注台数は100台を超えた。JAC形はコンバインドサイクルでの発電効率が64%以上と世界トップクラス。

ガスタービンは天然ガス火力発電の中核機器で、三菱重工の稼ぎ頭のエナジー部門の主力製品。三菱重工は23年3月期連結業績予想(国際会計基準)の事業利益2000億円中、エナジー部門が1100億円を占めると見込む。


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日刊工業新聞 2023年03月14日

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