JR東日本など開発、新幹線用「防音壁」の性能
JR東日本、三井化学、ビーエステクノ(仙台市宮城野区)の3社は、新幹線用の防音壁製品を共同開発した。防音壁に用いる吸音材には吸水しにくい中綿を用いた上、撥水(はっすい)性のある不織布で全面を覆って耐水性を向上させ、全天候型とした。防音壁は従来のものを大幅に軽量化した。上越新幹線や東北新幹線で速度向上に伴う環境対策として導入を進める。
開発した吸音材は防音壁の線路側に設置。車両と防音壁間の反射音を吸音することで、騒音を低減させる。
また、リサイクル由来の原料を25%使い、環境に配慮している。製品の特性を生かし、融雪散水区間に導入しているという。
さらに、防音壁は重さを従来の35%と軽量化した。施工性も向上させたため、用地の制約で重機の入れない場所などでも線路側から設置可能となり、コスト低減が図れる。
日刊工業新聞 2023年03月07日