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キャンピングカーの新市場開拓、双日モビリティが新型で日常用途も提案

キャンピングカーの新市場開拓、双日モビリティが新型で日常用途も提案

災害時用などとして販売を進め、キャンピングカーの裾野を広げる

双日モビリティ(鹿児島市、中土浩一社長)は、2025年に新型キャンピングカーの販売台数を全販売台数の80%以上にする目標を設定した。ベース車両はトヨタ自動車の「タウンエース」で、レジャーに加え、日常の移動用としても利用可能にすることで、新しい市場を開拓して実現する。現在のキャンピングカー全体の販売台数は数百台だが、25年には1000台以上を目指す。

これまで双日モビリティは「ハイエース」をベースにキャンピングカーを製造してきた。今回、ハイエースよりも小型なタウンエースベースの新型車「リベロ」を開発し、すでに受注をスタートしており、6月から納車を始める計画だ。

価格も400万―500万円とハイエースベースと比べて200万―500万円安く、価格の優位性をレジャーと日常利用の両立と合わせて訴求する。

通常、キャンピングカーは事業者の規模が小さいことから、納車までに6カ月―1年間かかる。新型車についてはトヨタカスタマイジング&ディベロップメント(横浜市港北区)に製造を委託することで、1―2カ月間に短縮する。

リモートオフィスや出張用、工事現場などでのプレハブの代替として企業用や、医者と看護師が乗り込み、循環診療する医療用としても販売を進める。災害時の緊急避難所用や過疎地の行政サービス用としても導入を促し、キャンピングカーの裾野を広げる。このような特殊車両は製造委託せずに、鹿児島工場で製造する。

双日は21年2月にキャンピングカーを製造・販売するKアクセス(鹿児島市)と資本業務提携し、22年10月には完全子会社化、社名を双日モビリティに変更した。

日刊工業新聞 2023年02月15日

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