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レクサス「IS」が採用、最新「車載バッテリー用冷却ダクト」の性能

レクサス「IS」が採用、最新「車載バッテリー用冷却ダクト」の性能

セキソーが開発した「バッテリークーリングダクト」

セキソー(愛知県岡崎市、山田昌也社長)は、防音性能を高めた車載バッテリーの冷却用配管部品「バッテリークーリングダクト」を開発した。バッテリー冷却のために空気を送り込む際の反響音を低減する。音の大きさとして、従来品に比べて4デシベル程度下げられるという。エンジン音がなく、車室内により静粛性が求められる電気自動車(EV)向けも視野に、電動車への採用拡大を目指す。

トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」のスポーツセダン「IS」の、ハイブリッド車(HV)モデルに採用された。セキソーの主力である空調用ダクトは月1万2000個程度の生産能力を抱えており、バッテリー用冷却ダクトでも同等レベルで生産が可能だという。

車載用バッテリーは駆動時に発熱するが、そのままでは航続距離が短くなるなど性能低下を起こすため冷却する必要がある。この時に冷却用の空気を引き込むブロワーという装置を使うが、後輪駆動のISは空気を送るダクトが車両の側面に配置されている。ブロワーから出る音がダクト内で反響して車室内の騒音につながるため、制音性能の高いダクトが求められていた。

従来のダクトは樹脂製だったが、一部を不織布製に変えることで吸音性能を高めた。素材の構成や成形方法、構造などを独自開発して実現した。

セキソーは空調用ダクトや車両床下に設置するアンダーカバーなど、吸音・制音製品を主力とする。EVやHVをはじめとする電動車では、内燃機関から出る音が減るため静粛性が増す。一方で、モーター音や風切り音、タイヤと路面の摩擦音など、防音ニーズがより高まる。同社は製品ラインアップを拡充し、こうした需要を取り込みたい考えだ。

日刊工業新聞 2023年01月27日

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