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ホンダが燃料電池トラックの実証を中国で始めた狙い

ホンダが燃料電池トラックの実証を中国で始めた狙い

東風汽車集団の張祖同副総経理(左)とホンダの現地法人、本田技研工業投資の井上勝史総経理(ホンダ提供)

ホンダ燃料電池(FC)トラックの走行実験を中国の湖北省で始めた。提携先の中国自動車大手、東風汽車集団の商用トラックにホンダのFCシステムを載せる。これまでホンダと東風汽車は、商用トラックにおけるFCシステムの適合性を検証してきた。今回の走行実験では環境適合性や燃費性能、耐久性などを確認し、商用車へのFCシステムの有用性を検証する。期間は2024年3月まで。

ホンダは13年、FC分野で米ゼネラル・モーターズ(GM)と提携。両社は17年にFCシステムを生産する合弁会社を米ミシガン州に設立した。20年からは、いすゞ自動車と大型FCトラックの共同研究を実施している。

24年にはFCVの量産を始める計画。米国で発売したスポーツ多目的車(SUV)「CR―V」をベースに開発する。

中国では商用車を中心に燃料電池車(FCV)の市場が拡大している。トヨタ自動車は20年、中国の大手自動車メーカーなど5社と商用車用のFCを研究開発する合弁会社「連合燃料電池システム研究開発(北京)」を設立。提携関係を強化することでFCシステムを効率的に開発し、FCV普及の基盤作りを進めている。


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日刊工業新聞 2023年01月13日

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