保険手続きで活用広がるマイナンバーカード、契約者のメリットは?
2023年は、保険手続きでのマイナンバーカードの活用が広がりそうだ。日本生命保険や明治安田生命保険に続き、中堅生保の大同生命保険も3月からマイナカードの利用を始める。また明治安田生命はマイナカードの個人向けサイト「マイナポータル」を活用した個人の健康診断結果と保険サービスとの連携も進める。契約者にとっては、手続き簡素化だけでなく、保険金請求漏れなどを防げる利点があり、保険業界で普及が進みそうだ。
大同生命は「死亡保険金の請求案内」、「住所変更・改姓手続き案内」、「終身年金支払いの確認書類省略」の3点でマイナカードを利用する。
死亡保険金ではマイナカードの「失効情報」を基に、保険金の受取人へ保険金を請求するよう案内する。住所変更・改姓手続きでは、マイナカードの「登録情報」を基に、契約者へ保険の登録情報も変更するよう促す。終身年金の支払いでは、保険会社がマイナカードの「有効情報」を基に、契約者が住民票などの生存確認書類を提出せずとも年金の支払いを行う。
明治安田生命は、大同生命のようなマイナカードの有失効情報の活用を「フェーズ1」と定義。「フェーズ2」としてマイナポータルの情報と健康増進型保険を連携させる。これまでは契約者が毎年、健診結果を提出する必要があったが、マイナポータルの健診情報とデータ連携することで、契約者へのキャッシュバック金額を自動積み立てする。
日刊工業新聞 2023年01月06日