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スペースXの「衛星通信」利用開始のKDDI、社長が語ったこと

山間部・島しょ地域に提供
スペースXの「衛星通信」利用開始のKDDI、社長が語ったこと

高橋KDDI社長は情報格差の解消に注力する方針を示した

KDDIは1日、静岡県熱海市初島で、米スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」をバックホール(基地局と基幹ネットワークをつなぐ中継線)として利用する基地局の運用を始めたと発表した。これまで携帯通信サービスの提供が困難とされていた山間部や島しょ地域、災害対策など、全国約1200カ所に順次提供を拡大する。

通常、バックホールには光ファイバー回線を使う。山間部や島しょ地域といった光ファイバー回線を敷設しづらい地域を、スターリンクで補完する。

KDDIが初島に設置した基地局

スターリンクの通信衛星は、高度550キロメートルの低軌道上に配置されている。従来の静止軌道衛星に比べて地表からの距離が65分の1程度に近づくため、大幅な低遅延と高速伝送を実現している。

同日初島で開いたセレモニーで、高橋誠KDDI社長は「日本のどこにいても『つながらない』がなくなるように、がコンセプト。デジタルデバイド(情報格差)を解消していきたい」と語った。

日刊工業新聞 2022年12月02日

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