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個人の視界に合った観光案内する自動音声ガイドの仕組み

個人の視界に合った観光案内する自動音声ガイドの仕組み

実証で使用する音声ガイド機器「イリオモテヤマネコの猫耳カチューシャ」。位置情報と観光客の体の向きを測定する機器が組み込まれている

KDDI、沖縄セルラーアグリ&マルシェ(那覇市)、motti西表島トレッキングエコツアー(沖縄県竹富町)、竹盛旅館(同)、沖縄県竹富町は、高精度位置測位で個々の視界に合った観光自動音声ガイドを行う実証実験を始めた。

高精度全球測位衛星システム(GNSS)測位により得られた位置情報と観光客の体の向きから、観光客が見ているものを判定。位置情報の誤差を数メートルから数センチメートルまで減らす。音声ガイドを高品質化し、観光客の満足度向上につなげる。竹富町西表島の大原地区と大富地区で5月27日まで実施し、実用化の時期は未定。

実証では、高精度GNSS測位用のアンテナが組み込まれたネックスピーカーやカチューシャを装着することで、音声ガイドを体験できる。「星空ガイドツアー」「大富地区街巡りガイド」の二つのコンテンツを用意。観光客の体の向きに応じて自動で音声ガイドするため、スマートフォンなど観光客の操作は不要となる。

従来の非対面型の音声ガイドによる観光案内は位置情報の誤差が大きく、反対方向の説明をするなど、見ているものと内容が合わないことも多かったという。

日刊工業新聞2022年5月6日

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