材料分野のデータ駆動型研究、政府一体推進で産業競争力磨け

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内閣府と文部科学省、経済産業省は、政府一体でマテリアル分野のデータ駆動型研究を推進する体制を構築する。内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)など大型研究事業の責任者や関係企業などを構成員とし、産学官の関係者が集まる場を設ける。ここで開発された人工知能(AI)ツールの共有や産学でのデータ連携などについて調整する。データマネジメントを基軸に科学技術政策と産業政策を結ぶ合議体になる。

2022年度以降3府省で材料関連の大型事業が相次いで立ち上がる。内閣府では第三期SIP、文科省ではマテリアル先端リサーチインフラ事業、経産省ではプロセス・インフォマティクス事業など五つが本格稼働する。いずれもデータ駆動型で研究開発の進め方自体も革新しながら材料を開発する。

ここから生まれるAIツールは異分野の研究に応用できる。そこでAIツールやデータ管理の手法を事業間で共有する。また産業界とのデータ連携の方策を検討する。データ駆動型研究では研究手法や研究データがそれぞれ競争力になる。だが企業間でデータを共有することが難しい。そこで公的機関が暗号化データをまとめてAIツールに学習させたり、公的機関が分析基盤となる高品質データを作成したりと仮想的な連携を構築できる。

素材産業は高付加価値品を中心に装置産業から開発サービス型産業へ移行している。さらにデータ駆動型研究で、商品となる材料とそれを生み出すための研究開発手法が不可分となりつつある。従来は文科省事業で技術を開発し、経産省事業で事業化支援や産業施策に落とし込んでいたが、府省横断的に産業競争力を磨いていく。

日刊工業新聞社2022年2月7日

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