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シャープ「ビヨンド5G」研究開発、東大などとタッグの狙い

シャープは、東京大学や東京工業大学、日本無線などと「ビヨンド5G(B5G)」と呼ばれる第5世代通信(5G)の次の社会基盤実現に向けた研究開発を始めた。IoT(モノのインターネット)ソリューション構築プラットフォームにつながる次世代移動通信システム用デバイスの開発に取り組む。通信規格の制定・拡張や、搭載端末に合わせた性能改善、機能開発などへの対応を目指す。

役割分担は代表となるシャープがアンテナ、パッケージ一体設計、シャープセミコンダクターイノベーション(SSIC、奈良県天理市)がプラットフォーム用のセキュリティー面の実装、東大がソフトウエア無線、東工大が電波送受信における制御、日本無線がデジタル信号処理などをそれぞれ手がける。

B5Gは2030年頃の商用化が見込まれている。高速・大容量、多数同時接続など5Gの特徴に加えて拡張性や低消費電力性も備えるため、ヘルスケアやスマートシティー(次世代環境都市)向けIoTソリューションなどで幅広く適用が見込まれている。

シャープや東大などは21年10月、情報通信研究機構(NICT)の委託研究の公募でB5Gに関する研究開発が採択された。

日刊工業新聞社2022年2月7日

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