日本の普及率は約3割、統計でみる「食洗機」の販売動向

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やりたくない家事の上位にあげられることの多い食器洗い。2020年からのコロナ禍によるおうち時間の増加に伴い、家で料理を作る機会も増え、さらに負担が増している家庭もあるのではないか。便利な時短家電として「食器洗い機」がよく取り上げられるが、実際はどれほどの家庭に普及しているのか。統計から販売動向をみていく。

食器洗い機の販売動向について、経済産業省生産動態統計調査(食器洗い乾燥機として毎月調査している。)を指数化(月次については季節調整を実施)してみると、販売数量は2016年以降、上昇傾向にある。2020年は2019年の消費税率引上げ前の駆け込み需要の反動やコロナ禍の影響から落ち込んでいるが、月の推移を見ると2021年は回復傾向にあることが見てとれる。

ただし、2021年6月以降については、変わらず高い水準を維持してはいるが、やや下降傾向にある。長引く半導体不足や新型コロナウイルス感染症の拡大を受けたアジア各国での経済活動制限等による部材調達不足の影響を受けたことにより、落ち込んだものと思われる。

また、販売単価(販売金額を販売数量で割った1台あたりの金額)も上昇傾向にあり、販売単価については2020年のコロナ禍でも上昇している。

家庭用の食器洗い機には、高価なビルトイン型(システムキッチンに一体化させて設置する方式)と、比較的安価な据え置き型がある。販売単価の上昇には、ビルトイン型の普及が進んでいる影響があると考えられる。

システムキッチンの普及とともに上昇も

次に、日本の家庭での食器洗い機の普及率を見ると、上昇傾向にあるものの30%強にとどまっている。欧米では7割程度の普及率になっているという民間等の調査結果もあり、欧米に比べると日本の食器洗い機の普及率は低くなっている。日本の住宅事情などにより、据え置き型の食器洗い機をキッチンに置くスペースがないといったことが理由として考えられる。

なお、キッチン関係の設備については、システムキッチンの普及も進んでいるが、食器洗い機とシステムキッチンの普及率の推移は似たような傾向を示している。

システムキッチンの設置と併せてビルトイン型を導入する場合もあるため、新築住宅でのシステムキッチンの普及が、食器洗い機の普及を後押ししている可能性も考えられる。

食器洗い機を利用すれば家事にかかる時間の短縮につながる。食事に関する家事時間は、1日平均51分(2016年)となっており、そのうち、就業している人は39分と、仕事に就いていない人(平均時間78分)と比べ、家事にかける時間は半分以下になっている。

また、日本では年々、共働き世帯の割合が増えており、食事等の家事にかける時間が少なくなっていると考えられる。

このような生活スタイルの変化は、家事の時間短縮の需要を高めることにつながり、時短効果のある食器洗い機の普及はますます進んでいくのではないか。

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