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耐衝撃性がGFRPに匹敵するゴム材料の正体

名古屋大と日本ゼオンが開発

名古屋大学の野呂篤史講師は、日本ゼオンと共同開発したゴム材料の耐衝撃性がガラス繊維強化プラスチック(GFRP)に匹敵することを証明した。熱可塑性樹脂と比べると3―4倍高い。自動車などの車体に利用すれば軽量化や燃費改善につながる。

2種類のイオン性熱可塑性樹脂「i―SIS」の耐衝撃性を評価した。鉄板上に基材を置いて約3キログラムの重りを衝突させる試験で、従来の熱可塑性樹脂の3・1倍と4・4倍の耐衝撃性を確認した。GFRPは同3・6倍のため、GFRPの0・86倍と1・22倍に相当する。

i―SISは引張試験で従来樹脂の4倍以上と世界トップクラスの靱性を示していた。車や船体などの構造材料に使う場合は耐衝撃性の評価が必要だった。

日刊工業新聞2021年12月23日

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