部品供給の停滞で前年割れのトラック販売台数、今後はどうなる?
トラック業界関係者がまとめた11月の普通トラック(積載量4トン以上の大型・中型トラック)の販売台数は、前年同月比3・6%減の6673台となり2カ月ぶりに前年同月の実績を下回った。新型コロナウイルス感染症拡大を受けて東南アジア地域からの部品供給が滞った影響などがあった。工場の稼働が一部で停止するなど、部品供給不安は当面続くと見られる。
車種別では大型トラックが同6・9%減の4179台だった。メーカー別ではいすゞ自動車以外の3社は前年実績割れだった。
一方、中型トラックは同2・3%増の2494台と、前年実績超え。ただ、業界関係者は「毎月の変化で生じる誤差の範囲だ」とし、「特筆するほどのプラス要因はない」と話す。メーカー別ではいすゞ、日野自動車が前年実績を上回った。
業界関係者によると2021年度の販売台数は前年度を超える見込みだが、部品供給不足については「具体的な回復見通しが言えない状況だ」という。
日刊工業新聞社2021年12月20日