太陽誘電が中国に新設、「MLCC」工場が担う役割
太陽誘電は、中国・常州市に積層セラミックコンデンサー(MLCC)の新工場を建設する。建屋の建設費は約170億円。設備を含む総工費は明らかにしていない。建屋が完成する2023年6月以降、段階的に能力を高め、中長期での成長が期待できるMLCC需要に対応する。
子会社の太陽誘電(常州)電子が、延べ床面積約8万平方メートルの工場を建設する。12月に着工し、建屋完成を経て、23年度内にはMLCCの生産を開始する予定。その後も設備を順次稼働させ、能力を段階的に引き上げる計画だ。中国では東莞市に続き2カ所目、海外では5カ所目の製造拠点になる。
太陽誘電は5月に発表した5カ年中期経営計画の中で、電子部品の需要拡大に対応するため、5年累計で約3000億円を投じるとしていた。MLCCについては日本と中国、マレーシアに新工場棟を建設し、MLCCの生産能力を年約10―15%増やす方針を示していた。
日刊工業新聞2021年12月1日