日本電産・TDK・京セラは?業績好調な電子部品大手の下期に暗雲の背景

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村田製作所の積層セラミックコンデンサー(MLCC)

電子部品大手8社の2021年4―9月期連結決算が出そろい、6社が22年3月期連結業績予想の当期利益を上方修正した。好調だった上期を反映した。ただ9月以降、スマートフォンや車向け需要に一服感が出始めており、村田製作所は通期予想を据え置いた。

当期利益予想を引き上げたのは日本電産、TDK、京セラ、ミネベアミツミとオムロン。このうち、日本電産とミネベアミツミ、太陽誘電は過去最高益を見込む。

上期実績の好調が背景にある。TDKの石黒成直社長は「車向けの受動部品やセンサーなどの販売が想定より伸びた」と話す。半導体不足やアジアのサプライチェーン(供給網)の混乱で、自動車など最終製品の多くはコロナ禍以前の水準まで生産台数が回復しなかったが、電子部品の出荷は旺盛だった。

車向けを中心に顧客が部品在庫を積み増す動きが継続。第5世代通信(5G)対応機種を中心にスマホ向けも伸びた。欧米などでは工場の自動化が進み、搬送用ロボット向けモーターなどの需要が拡大。日本電産の上期業績を押し上げた。

ただ下期は様相が異なる。下期の当期利益予想は8社合計で3895億円と、前年同期比9%増にとどまる見通し。村田製作所は7―9月のコンデンサーのBBレシオ(3カ月平均の受注額を販売額で割った値)が約0・9と、5四半期ぶりに活況の目安である1を下回った。

半導体不足の影響で「中華圏や北米のスマホメーカー向けが7月の想定より落ちている」と同社首脳は指摘。自動車向けも在庫積み増しの動きが落ち着き始めた結果、「ダウントレンドに入っている」(同)。需給の緩みは値下げ圧力の強化につながる。

村田製作所の村田恒夫会長は主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)価格について「下期に若干の値下げが生じる」との見方を示した。

日刊工業新聞2021年11月8日

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