騒音少ない「超音速航空機」実現へ、JAXAがNASA・ボーイングとタッグを組んだ!
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、騒音の少ない超音速航空機の実現に向け、米航空宇宙局(NASA)、米ボーイングと共同研究契約を締結した。JAXAはボーイングなどとともに、NASAが開発する超音速の低ソニックブーム実験機「X―59 QueSST=写真」の設計を検証する。
超音速機は超音速飛行時に機体が発生する衝撃波によってソニックブームと呼ばれる騒音が発生する。そのため超音速の飛行区域は海上のみに限定されるという課題があった。
共同研究ではX―59の風洞試験模型をNASA、JAXAの風洞設備で試験し、ソニックブーム特性に関するデータを取得して相互検証する。さらにボーイングとJAXAで空気の流れをシミュレーションする数値流体解析を実施し、風洞試験結果と比較検証する。
JAXAは超音速機の空気抵抗を下げて燃費を向上する技術や、英国やフランスなどが開発した超音速機「コンコルド」に比べソニックブーム強度を半減する技術の開発と実証の実績を持つ。
また、国際民間航空機関(ICAO)が陸地上空における超音速飛行のためのソニックブームの国際基準策定を進めており、JAXAは研究開発の成果を通じて貢献していく。
現在の航空機は日本から欧米までの飛行時間が12時間以上かかるが、超音速機が実現すれば半減以下となる。
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