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EV・PHVなど多車種混流生産、マツダが改修した「防府第2工場」の全容

マツダは、防府第2工場(山口県防府市、写真)を改修した。2022年度に投入する車体の大きいラージ商品群や、25年までに発売予定の電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、マイルドハイブリッド車(MHV)など多車種混流生産する基盤を構築。車両組み立て工程では、無人搬送車(AGV)を作業台として活用する工夫などで、需要増や工程増にも柔軟に対応できるようにした。

防府第2工場はセダン「マツダ6」やスポーツ多目的車(SUV)「CX―5」を生産し、生産能力は年約13万8000台。今回の改修で、車体をつるすハンガーと、エンジンやサスペンションを搭載したAGV、リアのサスペンションを搭載したAGVの2台を同期して組み立てる仕組みをなどを構築し、効率化を図った。

向井武司専務執行役員は「根の生えない設備になった」と説明する。インストルメントパネルの組み立てをAGV上で行うと次工程へAGVがそのまま運ぶ仕組みを整え、組み立て場所を特定する必要をなくした。従来の固定化する設備に比べ、汎用技術を多く活用できたため、工事期間は5分の1、投資額は10分の1に圧縮できたという。

日刊工業新聞2021年10月7日

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