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売上高5000億円へ。コーナン商事が挑む関東エリア攻略法

売上高5000億円へ。コーナン商事が挑む関東エリア攻略法

新貝塚流通センター(大阪府貝塚市)。同社が保有する10拠点の物流センターのうち最大規模

コーナン商事は首都圏の販売体制を強化する。ホームセンターや職人向けの商品を扱うPRO(プロ)店舗の出店を加速し、2025年度までに関東地区に物流拠点の設立も計画する。物流拠点は敷地面積で1万6000―3万3000平方メートルで、投資額は数十億円を想定。25年度までの5カ年計画で売上高5000億円(21年2月期は4271億円)を目指しており、物流機能を強化させ、出店数が少ない関東エリアを攻略する。

コーナン商事は今後5年間の店舗投資として約493億円を投じる計画で、年間20―30店舗の出店を目指している。現在の売り上げトップ5の店舗のうち、4店舗は首都圏が占める。一方、店舗展開は近畿エリアの約220店に対し、関東エリアは約110店舗にとどまる。商圏規模が大きい首都圏に重点投資し、それに伴い物流機能を強化していく。

現在、関東圏の物流体制は新相模原流通センター(相模原市中央区)と川崎ベイ流通センター(川崎市川崎区)がカバーする。ただ「関東への出店加速で足りなくなる」(成田幸夫常務)とし、1拠点増やす検討に入った。新たな物流拠点には自動化による業務効率向上を狙い、川崎ベイ流通センターに設備される高積みケースを荷下ろしするロボット「混載デパレタイズロボット」導入なども検討する。

コロナ禍の影響もあり、複合施設の衣料品テナントが撤退しているなどの背景から、都市部の500―1000平方メートルの居抜き店舗を狙い、出店を加速している。従来の郊外型大型店舗と異なり、店舗面積を縮小しファミリー層を主なターゲットとする都市型店舗の出店を拡大する方針だ。

日刊工業新聞2021年9月27日

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