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製造原価を半減へ。「大豆ミート」専用製造機の実力

菱熱工業が発売

菱熱工業(東京都大田区、近藤貢社長)は、食肉の代替として注目される大豆ミート専用の製造機「大豆ミートプロセッサー=写真」を発売した。製造コストを抑えつつ、希望の味や形状などを実現できる。消費税抜きの価格は1台2500万円。年間5台の販売を目指す。

大豆ミートの製造に特化して動力を小型化し、価格や消費電力を抑えた。他社の大豆ミートを購入するのに比べて、同機の導入による内製化で最大半分程度まで製造原価を節約することを目標としている。

一般的に大豆ミートの製造に使われる押し出し成形機は本来、菓子などを作る汎用性のある機械。大豆ミート製造では能力の2―3割の動力しか使わずオーバースペックだった。

プロセッサーの部品を取り換えるだけで形状をさまざまに変えられる。またエンドウ豆や小麦など他の植物性の原料と混ぜて味や色、食感に変化を付けられ、オリジナル製品が作れる。

大豆ミートは健康食として市場が拡大している。本社近くに「大豆ミートラボ」を開設し、大豆ミートを使った新製品の開発・販売を目指す企業向けに試作支援事業も同時に始めた。

日刊工業新聞2021年7月29日

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