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ヒートアイランド現象を緩和する高耐久性の土系舗装がスゴイ

大林組など開発
ヒートアイランド現象を緩和する高耐久性の土系舗装がスゴイ

交通量が少ない軽交通道路に適用できるなど、車両通行が可能な耐久性がある

大林組は大林道路(東京都千代田区)、三光(同中央区)と共同で、高耐久性の土系舗装「オーククレー」を開発した。独自のポリマー混和材を採用したことで、土の含水状況に影響されず舗装材の強度が向上し、路面の耐久性を高め路面が荒れにくい。保水性があり、夏場の路面温度の上昇を一般のアスファルト舗装に比べ最大18度C抑制し、ヒートアイランド(都市高温化)現象も緩和する。大林組は、交通量が限られた住宅地内などの軽道路舗装に提案する。

新舗装に使用する混和剤「レジバインダー」は、大林組と三光が開発。低粘度・低臭気の変性エポキシ樹脂2液混合型のポリマー混和材で、水分を含んだ材料と混ぜても常温で硬化し、土の含水状態の影響を受けずに高い強度を発揮する。

公園や街並みと調和し路面温度の上昇を抑制する土系舗装のニーズは増えているが、車両や歩行、経年劣化などで路面が荒れやすく、歩道での適用に限られていたという。

今後、3社はオークレーを公園や歴史的な街並みの観光地に適用し、環境に配慮した新たな景観の提供につなげる。

日刊工業新聞2021年7月21日

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