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新車販売の回復鈍る。半導体不足・コロナ感染再拡大で先行き不透明

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が1日発表した2021年上期(1―6月)の新車販売台数は、前年同期比11・6%増の246万4586台と前年同期を上回った。20年上期は新型コロナウイルス感染拡大の影響で販売が落ち込んでおり、反動増が生じた。足元は世界的な半導体不足や感染再拡大で回復速度が鈍っており、先行きは依然として不透明だ。

車種別では、登録車が同8・7%増の152万1878台。01年上期以降で、下から4番目の低水準だった。登録車のうち普通乗用車は同27・0%増と全体をけん引した。小型車は「ラインアップが減少している」(自販連)ことから、同9・6%減とマイナスだった。

軽自動車は乗用車・貨物車のいずれも増加し、同16・7%増の94万2708台。過去10年の上期として下から3番目だった。

6月単月の販売台数は、前年同月比5・3%増の36万5631台と9カ月連続で増加した。登録車は同9・2%増の23万4697台で4カ月連続で増加した。軽自動車は同1・2%減の13万934台と、9カ月ぶりにマイナス。半導体不足の影響で6月単月としては過去10年で最低。

半導体不足の影響や感染再拡大による客足の減少で回復ペースが落ちている。下期については「情勢が非常に複雑で見通しを立てられる状況にない」(全軽自協)。自販連も「感染状況次第」とした。

日刊工業新聞2021年7月2日

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