トラックの走行距離でリース価格が変わる。アジア初・三菱ふそうの新サービスが面白い
三菱ふそうトラック・バスは30日、トラックの走行距離に応じてリース価格が変動するサービスを始めると発表した。「月額基本料金」と、実際に走行した前月の距離で変わる「変動月額リース料」で構成する。一般的に自動車のリース契約の支払いは定額。同社によると、変動型のリース価格を設定するサービスは国内やアジアで初めて。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、月次売り上げの変化が激しくなった物流事業者に訴求する。
新しいリースプログラム「FUSOマイレージリース」を7月1日から開始する。同社の販売金融部門「ふそうファイナンシャル」が提供する。リース期間は3年、もしくは5年。三菱ふそうのトラックの新車が対象。
インターネットを使って車両データを収集できる三菱ふそうの技術「トラックコネクト」を活用する。走行距離を瞬時に把握でき、ふそうファイナンシャルは即時にリース料金を計算できる仕組み。
コロナ禍で経済環境が不安定な中、物流事業者は、事業計画の土台となる走行距離が見通しにくい。今回のサービスを導入すればリース契約を節約できる利点がある。
変動型のリース契約に関しては、三菱ふそうの親会社の独ダイムラー・グループがイタリアで乗用車に、米国で商用車に適用した例があるという。
日刊工業新聞2021年7月1日